0.7を越えて

FHSW 0.7 Released FPS

2024年1月17日にFHSW0.7が、続く2月25日に0.701が世に放たれた。ここではアップデートの直接の内容というよりは、今抱えている心情を忘れないうちに書き残しておきたい。

「0.7」は2つの意味で特別な節目となった数字だ。
1つは、かつての大型Modはこのバージョンを最後に開発を停止してしまったものが多く、自己満足的ではあるが、(バージョンの数字の上げ方に明確なルールは無いにせよ、)この数字を乗り越えることで、かつての巨人達に肩を並べられたという実感を得られた。
もう1つは、0.7は再び「ファーストバージョン」になれたという事だ。

ここで昔の話をさせていただきたい。FHSW0.61と0.611には約3年という年月の壁がある。これは開発チームに起きた変化により、開発のための環境、各種開発を補助する仕組みやチームメンバ間の連絡体制、モチベーションなどがほぼ失われ、開発が完全にストップしたタイミングがあった。そこから戻って来られたのは遊び続けるプレイヤーが存在していてくれたからだし、声を掛けて戻って来てくれた開発メンバにはとても感謝している。ともかく、0.611は立て直した開発体制による緊急的なバグfix、0.62は積み残していた資産の活用を中心として開発を続けていた。つまり開発が止まる前、0.61の体制で生み出されたもの達が主に実装されていた。

0.61からの3年間で様々なものが変わった。かつての文化祭のような、無秩序で無尽蔵な時間やアイディアから手当たり次第に物を生み出していくことは、おそらくもうできない。リソースは限られたものであると気づいてしまった。

2023年の秋から本格的に始まったFHSW0.7の開発は、0.62以降に蓄積していたエネルギーをバネとして効率的に加速していった。それは現役生の文化祭と言うよりは、卒業後に各地で経験を積んだOBが集まった同窓会のお祭りみたいなものだ。傍から見るとやっている事は同じだが、その動きは効率化され、様々な知見が重なり合い、精密な歯車のように高速で回転していた。FHSWが生まれてから見たこともないようなスピードで様々なものが実装されていった(ここは比喩ではない)。この「新しいやり方」で生み出された第2世代目の1号機がFHSW0.7なので、ある意味では2度目のファーストバージョンになれたと感じている。

では、次はどうなるのか? それは開発メンバを含めた誰にも分からない。

コーディング楽しからざる時 スケジュールに追われたる時 いかに罪ならざらんや
笑うてかく告げることが 「完成したらリリースします」

https://twitter.com/FHSWdev/status/367843149835939840
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